【データ分析】PowerBIの積み上げ縦棒グラフと集合縦棒グラフ
積み上げ縦棒グラフと集合縦棒グラフ
積み上げ縦棒グラフとは?
積み上げ縦棒グラフは英語で「Stacked Column Chart(スタックド・カラム・チャート)」と言います。
複数のデータセットを積み上げて表示するために使用されるグラフタイプで、縦軸には値が配置、横軸にはカテゴリが表示されます。
各カテゴリ内のデータは、縦棒で表現され、異なるデータセットの値が積み上げられ、各縦棒は、カテゴリ内の異なる要素や部分の値を表し、全体の縦棒の高さが合計値になります。
積み上げ縦棒グラフは、カテゴリ間の比較や、データセットの相対的な貢献度を視覚化する際に有用です。
集合縦棒グラフ
集合縦棒グラフは英語で「Clustered Column Chart(クラスタード・カラム・チャート)」と言われ、日本では「グループ化縦棒グラフ」とも言われています。
複数のデータセットを並列して表示するために使用されるグラフタイプで、縦軸には数値が配置され、横軸にはカテゴリが表示されます。
各カテゴリ内のデータは縦棒で表現され、異なるデータセットの値が並列に表示され、集合縦棒グラフは、データセット間やカテゴリ間の比較を行う際に有用です。
異なるデータセットの値を視覚的に比較することができ、データの差異や傾向を把握することができます。
折れ線グラフとは?
折れ線グラフは英語で「Line Chart(ライン・チャート)」と言います。
データの変化や傾向を示すために使用されるグラフタイプで、横軸には時間やカテゴリ、縦軸には数値が配置、各データポイントは折れ線で表現され、データの変化をつなげて表示します。
折れ線グラフは、データの連続的な変化やパターンの把握に適しています。また、複数のデータシリーズを同じグラフ上に表示することもできます。
コンビネーションチャート
PowerBIには、
- 折れ線グラフおよび積み上げ縦棒グラフ
- 折れ線グラフおよび集合縦棒グラフ
というコンビネーション・チャート(Combination Charts)というものがあり、他の呼び名として、
- コンボ・チャート(Combo Chart)
- コンビネーション・グラフ(Combination Graph)
- コンボ・グラフ(Combo Graph)
とも言われ、コンビネーションが『コンボ』と略される場合もあります。
コンビネーションの意味は、「複数のものを組み合わせる」という意味があり、コンビネーション・チャートなので「複数のチャートを組み合わせたグラフ」という感じです。
PowerBIでは、コンボビジュアライゼーション(Combo Visualization)とも言われています。
コンビネーション・チャートは、複数の異なるグラフタイプ(折れ線グラフ、縦棒グラフなど)を同じチャート上に組み合わせて表示することができ、複数のデータシリーズを異なるグラフタイプで表現することで、異なるデータの関係や傾向を同時に視覚化することができます。
例えば、時間の経過に伴う売上と利益の推移を示すために、折れ線グラフと縦棒グラフを組み合わせることができ、折れ線グラフは売上の変化を、縦棒グラフは利益の値を示します。
複数のデータセットの関係を比較する際や、異なるグラフタイプを同じチャート上で使用したい場合に便利です。異なるグラフタイプの組み合わせにより、より多角的な分析や洞察を得ることができます。
コンビネーション・チャートの使用例
例えば、色んな種類の店舗を展開する企業があるとします。
- スーパーマーケット
- パン屋
- スイーツ店
- コンビニエンスストア
- 酒屋
- ラーメン店
- 寿司屋
- 中華料理店
- イタリアンレストラン
- オーガニック食品店
というような10個の業種です。
データは、かなりざっくり作ってあるので、ご了承ください。。
上記のようなダッシュボードを作成しました。
これは棒グラフと折れ線グラフの2つのコンビネーション・チャートです。
グラフの説明
グラフ軸 | 水色 | ピンク |
---|---|---|
X軸 | 店舗別の購入数 | 店舗別の購入数 |
Y軸 | 来客数 | 来客数 |
折れ線 | 購買率 | 売上高 |
X軸とY軸は全く同じグラフで、折れ線グラフだけが異なります。
グラフの見方と分析
ざっくり言うと、この折れ線グラフの山が高い方が良いという感じです。
店舗 | 購買率 | 売上額 |
---|---|---|
雑貨・小物 | 高い | 低い |
ペット用品 | 高い | 高い |
工具・DIY用品 | 低い | 低い |
ここから分析し、これからの戦略を立てる!
購買率も売上額も低い店舗
閉店させるのか?売り上げを伸ばす方向で戦略を立てるのか?
購買率も売上額も高い店舗
現状維持か?もっと売り上げを伸ばす戦略を立てるのか?
購買率は高いけど売上額が低い店舗
費用対効果はあるのか?閉店か?存続か?
というような感じで、視覚化されたデータから経営戦略や経営判断を行っていきます。
会議や打ち合わせで数字で示されるより、グラフで視覚化されることで、誰でも一瞬でわかるわけです。
まとめ
コンビネーション・チャートを使用することで、視覚的な魅力があり、情報の可読性を高めることができ、異なるグラフタイプを組み合わせることで、データのパターンやトレンドを視覚的に明確に表示することができます。
しかし、データの複雑さや混乱を引き起こす可能性があり、適切なラベリングや凡例の使用など、情報の整理と明確な伝達が重要となります。
このコンビネーション・チャートを使いこなすことで、売り上げや集客に大きく貢献できるようになるのです。