初めてネコ(保護猫)を飼ってみて思う事
初めて猫を飼う
はじめに
50代の一人暮らしで猫を飼いはじめました。
子供の頃に犬を飼っていたことはあるのですが猫は初めてで、当時の印象として猫は家と外を自由に出入り出来る環境で育てるもの、とずっと思ってきました。
ここ数年の知人が家猫を飼っているのを知り、YouTubeの動画などで家の中だけで飼われている猫を見て、
「こんな猫の飼い方があったんだ~?」
と初めて知りました。
それなら!と、まあ一人暮らしの寂しさを癒してもらおうと、猫を飼ってみようかな?と思ったわけです。
そして肝心の猫ですが、最初は知人から譲ってもらおうと思っていたのですが、相手は生き物なのでそう都合よく生まれたり頂けるものでは無いので、保護施設から譲り受けることにしました。
しかし”ペット”とは言え、命ある生き物を飼うわけで責任は重大です。
軽い気持ちで育てるわけにはいかないので、
- どう飼育したら良いのか?
- 準備は?何が必要?
- 費用は?維持費は?
などなど色々調べてから保護施設と連絡を取り、どの猫を譲り受けるか考えました。
その後、保護施設から譲り受けて猫を飼いはじめたのですが、いざ飼ってみて、思っていた通りのこともありましたが思ってたのと違うことも意外と多く、飼いはじめる前と後でも戸惑うことがけっこう多くあったので、紹介していきます。
これから初めて猫を飼うという方の参考になって頂ければ幸いです。
思う事
ちょっと愚痴っぽくなるので読み飛ばしてもかまいません。
猫の飼い方について、食事や餌の種類やトイレやしつけなどなど、統一的な確実な情報が意外となく、本によってもサイトによっても、本当に色んなことが書かれています。
動物保護や動物愛護という割には、意外と猫の確かな情報が少ないのです。
決まり文句と言えば、
「分からない場合は獣医に聞きましょう~」
のような感じで、世の中に猫を飼っている人の数はかなり多く、自分が子供の頃からずっと猫は飼われ続けていて、それ以前からもずっと飼われ続けているはずなのに、全く研究が進んでいないのか?という疑問を凄く感じました。
人間の場合は具合が悪くなったり、何かの兆候があって医者に相談や治療となりますが、ある程度であれば個人で判断できる情報が確立されています。
しかし猫の情報は、本当に色んな情報があり過ぎて、何が正しいのか戸惑うことが多いです。
動物愛護団体の活動家の方たちも、
「本当に猫の健康など考えているのか?」
と疑問に思います。
この人たちも、猫をどう健康に育てるべきなのか、という哲学を持っている人が少ないのです。
何となく良い事をしているだけ、可哀そうな猫を保護しているだけ、という印象を感じました。
むかし猫がよく食べていた”猫まんま”が今では良くない、穀物が良くないのでグレインフリーだとか、
「やっとそのレベルなのか?」
と。
不確かな情報が蔓延しているおかげで、自分も猫にとって悪いことと知らずに行っていたことがあります。
それも保護団体の人に言われた通りに行っていたことが間違っていたこと。
保護主の人も間違った認識や飼い方をしていたこと。
意外と
「動物だから仕方ない・・・」
「猫と人間は違うから・・・」
という考え方の人が多いこと。
保護猫が多く、
「多頭飼いだからどうしても・・・」
と言い訳をする人が多いこと。
しかし、命を育てるという意味で、健康に育てることは人も猫も違いは無いだろって思います。
その他にも、営利目的のために、こじつけた理屈で書かれた嘘や誤解を招くような内容が蔓延していて、正しい情報を得るまでに時間がかかったり間違った情報を信じてしまい、その間の猫に与える影響が大きいこと。
特に保護団体の人たちは、猫についてはもっと哲学があるのかと思っていたのですが、悪い言い方かもしれませんが薄っぺらい人が多い印象がありました。
いろいろと、猫に対する世の中のあり方について、思うところがあります。
初めての猫を飼う準備
猫を飼うためには、最低限必要なものがあります。
- 餌(キャットフード)
- トイレ
- 寝床
あくまでも最低限なので、その他にも必要なものは色々あります。
猫の餌(キャットフード)
キャットフードと言っても、何でも良いというわけではありません。
猫はけっこう好みにうるさいというか、猫によって向き不向きのようなものがあります。
- このエサだと全く食べてくれない。
- このエサに食いつきは良いけど吐き戻してしまう。
- このエサは少量しか食べてくれない。
- このエサなら安心そう。
など、自分が飼うことになった猫に合ったエサを見つけるまでは、猫の飼育歴がけっこう長いという方でも、飼いはじめの猫では苦労することも少なくないのです。
餌の種類によって、主原料や入っている成分やバランスなど豊富にあるので、最初に選んだ餌を基準に、エサを変えるのか?少し他の餌を混ぜるのか?など試行錯誤してください。
私も最初はグレインフリーの餌を中心に考えていたのですが、たまにですが吐き戻しが気になったので、消化に良い餌を選択しました。
猫用のトイレ
猫用のトイレは、
- ノーマルタイプ
- システムタイプ
と大きく分けて2種類あります。
どちらのタイプが良いのかは個人差があるので何とも言えませんが、私はシステムトイレで木製ペレットを使用しています。
木製ペレットは香りも良く、費用のコストもだいぶ安く済むのでおすすめだと思います。
猫用トイレの説明はシステムトイレからした方が分かりやすいと思います。
システムトイレ
システムトイレは、上下の2段構造になっています。
上部 | 尿をする場所で底がスノコ上になっている。 |
---|---|
下部 | トレイ(受け皿)になっている。 |
通常は状上部にペレットを入れて、猫が尿をするとペレットが崩れて下のトレイに落ちる、という仕組み(システム)のトイレです。
ペレットには紙製と木製のペレットがあり、うちでは木製ペレットを使っていて、尿ですぐにペレットが”おがくず”になって落ちるので、その落ちたおがくずの処理をするわけです。
便の方はペレットと一緒にすくい取り処理します。
ノーマルトイレ
ノーマルトイレは、バケツ上というか浴槽を小さくしたようなものが多いです。
一般的には猫砂といわれる砂状のものを入れ、猫が尿をすると砂が吸着して固まるので、その固まりを処理します。
便の方も、猫砂が吸着するので、猫砂と一緒にすくって処理します。
猫の寝床
猫の寝床は、
- 放し飼い
- ケージ飼い
- ケージと放し飼い
という3パターンに分かれます。
私は3つ目のケージと放し飼いですが、ほぼ放し飼いで、夜も一緒に寝ていることが多いです。
猫のケージ飼い
ケージで飼う場合には、寝床である猫用ベッドが必要です。
ベッドは通常のベッドと、寒さ対策のドーム型ベッドや暑さ対策の冷んやりした床ベッドなどが必要です。
猫は部屋の中で放し飼いにしていると、自分で過ごしやすい場所を見つけ、ある程度は暑さや寒さを自分で調整しますが、ケージ内では限られるので飼い主が責任を持って暑さや寒さ対策をする必要があります。
部屋の温度調整や、快適な寝床を作ってあげて、猫が過ごしやすい環境をケージ内で調整してあげましょう。
またケージ内で生活を完結させることになるので、
- ケージに入る大きさのトイレを選ぶ。
- トイレに合わせてケージの大きさを選ぶ
というトイレとケージの選択が迫られます。
私の場合は「快適ワイド」というシステムトイレを選択したので、このトイレに合わせてケージを用意しました。
猫の放し飼い
猫を放し飼いする場合には、初めは少し注意が必要です。
いきなり家全体を放し飼いにせず、まずは部屋のみで生活をさせる必要があります。
その理由としては、猫の縄張りのようなもので、いきなり新しい環境で広範囲の活動ができると、どこに行っても不安なままで落ち着かない期間が長くなることが多いです。
まず最初は、猫の生活拠点のようなものを築いてあげて、その生活拠点が安心できる場所となるまで部屋の外に出さないなど対応する必要があります。
その拠点を中心に、部屋全体で縄張り(活動範囲)を広げてあげると、猫が安心して飼い主との共存生活がしやすくなります。
その中で猫が快適に過ごせるのであれば、タオルでも毛布でも床でも座布団でも、寝床は何でも良いと思います。
猫のケージと放し飼い
上記の両方をうまく利用し、
- 寝床と餌は必ずケージ内で。
- トイレだけケージ内で。
- ケージは出かける時だけ。
- ケージはあるだけ。
など、飼い主によって色んな方法で両立させているようです。
私は事実上、ケージはあるだけという状態になっています。。
1匹と2匹(多頭)飼いどっち?
初めて猫を飼うという方には、絶対1匹から飼うことをおすすめします。
過去に飼った経験があり、猫の飼い方に理解がある方なら2頭など多頭飼いの方が良いです。
理由としては、
1匹 | 初心者にとって良い。 |
---|---|
2匹(多頭) | 猫にとって良い。 |
ということです。
私も初めて猫を飼って、分からない事が多過ぎて、猫が1回くしゃみをしただけで、
「病気になったか?」
と心配になり、色々調べたり対応したりなど、1匹でも大変なところ2匹いたら、自分なら精神的にパンクしてしまうかもしれません。
飼い主がパンクしていたら、猫にとっても良いわけがありません。
猫初心者であれば、飼い慣れるまでは1匹から飼うことを断然おすすめします。
ただ飼い慣れてきたら2匹目をおすすめします。
私は仕事で遊んであげられない時間が多いので、猫の運動不足が気になります。
2匹目がいれば一緒に遊んでくれることが増えて、飼い主の手がかかんらなくなります。
その分、飼い主に甘えることが減るそうですが。。
それでも私の場合、もう少し慣れてきたら、2匹目を飼う予定です。
仕事で留守にする時でも、一人寂しく留守番ということも無くなるので、猫の精神的負担も軽減されます。
3匹目など、それ以上の多頭飼いについては、また少し話しが変わってくるのですが、最終的に2匹飼うというのは猫にとって良い選択です。
初めて猫を飼う注意点
餌を食べてくれない
猫は環境の変化で、全く餌を食べてくれない場合が多いです。
警戒心や環境への不安などが原因で、飼い主になる方の家に来た時には、普段食べ慣れていた餌でも全く食べてくれないことも少なくありません。
そこで最初は、エサの種類をドライとウェットで何種類か用意し、何でも良いので食べてくれるものを与えてあげることです。
キャットフード以外の鶏のささみなど用意しても良いです。
そこから少しずつキャットフード与えて、食べてくれる餌で、自分の猫に合った餌をを探っていきましょう。
餌の吐き戻し
「猫は毛玉を吐く生き物」
という常識がどこかにある方が多いかもしれませんが、猫は人間より吐き戻ししやすい生き物ではあるけど、通常は吐かない生き物です。
グルーミングで毛を多く飲み込み過ぎると、どうしても消化しきれない毛を吐き出すという習性がありますが、通常の量というか処理しきれる量の毛であれば便で排出されます。
ですが吐き戻しやすいという習性があり、餌を吐き戻してしまう場合があります。
もし頻繁に吐き戻しをするようでしたら、近くの動物病院に受診させることをおすすめします。
吐き戻しがたまにで、吐き戻しの後も食欲があり元気であれば通常は問題無いと考えて大丈夫です。
それでも心配という方は、動物病院を受診して相談してみましょう。
保護施設の方針
保護施設によって、
- 必ずケージ飼い!
- 絶対ケージはダメ!
という両極端な保護団体があります。
必ずケージ飼いという理由としては、災害や他の理由でケージに入る必要が出てきた時に、ケージに慣れていないと猫の心理的負担が大きいということです。
猫によってはケージの中で暴れて怪我をしたり、ストレスで病気になるケースも少なくありません。
絶対ケージはダメという理由としては、狭いケージの中だけで飼うのは虐待という考え方です。
どちらも正論かもしれませんが野生の猫の場合、子猫のうちに亡くなる確率が4割ということで、残りの6割でも餓死する可能性が意外と多いとのことで、絶対に虐待はダメというのは当然ですが、大事に育ててあげるのでしたら、私はどちらでも良いのではと思うのですが。。
私の場合成猫で少し瘦せ気味に思えたので、保護施設の保護主さんの育て方について、
「主に何を食べさせていたのか?どんなしつけをしていたのか?していないのか?」
など色んな質問をしたのですが、歯切れの悪い回答ばかりで、保護主さんの飼い方やしつけの方法など疑問がかなりありました。
保護施設によってだいぶ違うようだし、保護施設内でも保護主さんによってけっこう育て方も違うなど、ある程度育ってから譲り受けるというのは苦労するかもしれません。
成猫を譲り受ける時には、詳しく話しを聞ける保護主さんからの譲渡がおすすめです。
飼う猫の年齢
成猫の場合で保護主さんがいる場合、ある程度の”しつけ”が出来上がっていたり、”しつけ”されていなかったり、となると成猫になってから”しつけ”し直すというのは、初めて猫を飼う方には敷居が高いことでしょう。
猫を飼い慣れた方に聞いても、
「成猫になってからの”しつけ”は大変だよ~」
と言われました。
野生の成猫を保護して飼うのは、もっと大変らしいですが。。
なので猫は子猫のうちから飼った方が”しつけ”がしやすくおすすめです。
また子猫の可愛い時期というのは約半年程度なので、その時期を知らないというのも、ちょっと損な気がします。
餌の時間
猫を飼っている方に聞くと、エサの時間が朝晩の2回や、朝昼晩や朝夕寝る前など3回という方がほとんどです。
しかし猫によっては気まぐれにしか餌を食べてくれない猫もいます。
こんな猫の場合には、餌が欲しくて夜中でも鳴いて求めてくることがあります。
いわゆる「ちょこちょこ食い」「ちょこっと食い」などと言われる食べ方で、人間が同じことをすると猫食いと言われたりする食べ方です。
この食べ方は、多頭飼いの猫によくある傾向とも言われていて、餌の競争に弱い猫は少食になりがちだそうです。
餌の時間がはっきりしないと、排尿は良いとしても排便が安定しません。
人間と一緒で、猫も規則正しい生活していると、排便の時間がある程度整ってきて、体調も良くなります。
不規則な食事は、人も猫も一緒で、体には良くありません。
なので多頭飼いする場合には、1匹ずつ放して食べさせ、一度に食べる量をしっかり計算し、しっかりと時間を決めてて与えることが重要です。
ちょこちょこ食い
私の場合は保護主の人に
「置き餌でも大丈夫よ~」
と言われたので2カ月くらい続けていました。
「そういう猫もいるのよ~」
って言われたので、無知な自分は信じきってしまいました。
人も食べたいときに食べるのは間食になるので体に良くないとされていて、獣医学的にも同じで猫は大丈夫ということはありません。
猫だって不規則な食事は尿石症になりやすく体に悪いのです。
本来の肉食の野生動物は、狩りをして獲物を残しておいて後で食べるということはありません。
ネコ科の動物も同じで、獲物を食べつくして、また次の狩りをして食べつくして、という行動を繰り返しています。
なので猫にとっても時間を決めて食べさせてあげるということはある意味、決まった時間内で食べつくす野生と同じ感覚に近いわけです。
まとめ
猫を飼いはじめたら凄く甘えん坊で、そのクセに抱っこは嫌がる、一緒に横になると直ぐ足元の方に逃げる?など、自分から甘えてきて撫でて欲しいと催促されることがありません。
それでも足元で一緒に寝てくれたり、家中どこに行ってもついてくる感じで、自分のそばにいることが安心のようです。
猫が寝ている間に部屋を出ると、察知して探し回ってにゃーにゃー鳴きまわっています。
餌が欲しいとにゃーにゃー、トイレするとにゃーにゃー、美味しいおやつが貰えると察知すればみゃーみゃーと子猫のような声で甘えてきます。
めちゃくちゃ可愛いです。
猫に優しく接してあげれば、猫も優しくこたえてくれます。
ほとんど寝てますが、一緒にいるという存在感だけでも癒されるし、起きてる猫を撫でてる時間はもっと癒されます。