【データ分析】PowerBIのマトリックスとテーブルの違いと使い方
PowerBIのマトリックス
マトリックスとは?
PowerBIのマトリックスは、データを行と列の交差点で表示するためのビジュアルコンポーネント、などと説明されています。
直訳されているせいか、『交差点で表示』って良く分かりませんよね。
簡単に説明すると、行と列を同時に集計するテーブルという感じです。
テーブルとマトリックスの違いは?
RDBのテーブルには集計機能は無く、データの蓄積だけです。
視覚化する時に、Excelでは表を作成し縦軸と横軸で関数を使い集計します。
PowerBIのテーブルでは、縦軸の集計はあるのですが、横軸の集計がありません。
そこでマトリックスなのです。
このマトリックスが縦軸と横軸を同時に計算してくれるテーブルなのです。
マトリックスの使い方
例えば上記の画像では、中央がスライサーで都道府県名の『東京都』『神奈川県』を選択しています。
そして左側がテーブルで、右側がマトリックスです。
縦軸に『市区町村名』があり横軸には『都道府県名』と市区町村データが表示されています。
上記は実際の使い方とはちょっと違うのですが、表示されるイメージを見て考えてください。。
3次元的な集計
横軸が都道府県名になっているのでデータが重複しないのですが、都道府県名を氏名に置き換え数値が売り上げデータだったと考えてみてください。
東京都 ⇒ 東京さん
神奈川県 ⇒ 神奈川さん
東京さんはあきる野市で売り上げがあり、神奈川さんはありません。
横軸の集計は『あきる野市』の売り上げデータなので、神奈川さんがあきる野市で売り上げを出せば、横軸の集計データが変わるということです。
そして縦軸は、神奈川さんと東京さんの、各市区町村での総売り上げデータということです。
テーブルでは縦軸のデータ集計しかできないのですが、マトリックスでは横軸の集計も行ってくれます。
視覚化グラフでも棒グラフに別の折れ線グラフデータを重ねて3次元的にデータを可視化することがありますよね。
マトリックスはテーブルを3次元的なデータにして可視化するツールなのです。
マトリックスとテーブルの使い分け
マトリックスとテーブルの集計にちょっとした違いがあると言われても、どう使い分けたら良いの?
と疑問を持つ人もいるでしょう。
しかし難しく考える必要はありません。
まずはマクロとミクロで使い分け
マクロとミクロという感じで単純に考えてしまえば、マクロがテーブル、ミクロがマトリックスという使い分けでも良いでしょう。
もちろんケースバイケースなのですが、最初はこの程度の考えでも構いません。
マクロデータは、主に表示するだけで分析が出来ちゃう場合が多いです。
しかしミクロデータは、データを見る視点を変えたりしながら分析することが多いので、3次元的に視覚化して分析するケースが増えてきます。
3次元的な3つ目の視点が生まれることで、データの見え方がガラッと変わってきたりします。
まとめ
テーブルとマトリックスは、マクロデータとミクロデータの分析で使い分けると良い。
データに3次元的な視点を持たせると、良い分析が行える。
縦軸だけで営業成績の良し悪しを判断していると、伸ばせる売り上げを見落としてしまう可能性があります。
この3つ目の視点が加わることで、どこで売り上げが伸び、どこで落ちていて、どこを伸ばせば良いのか、などが見えてくるのです。